マッド・サイエンス

惹かれませんか?この言葉
マッド・サイエンス
何かが私の脳を刺激するのです。
そんな、誘惑に満ちた本を紹介していきます。
普通、マッド・サイエンスは自然科学の範疇です。
でも、ここでは社会科学も人文科学も含めます。
何故?
その方が面白いからです。

『アナクロニズム』種村季弘著 河出文庫
 古典的マッド・サイエンスの教科書とも言える一冊。
 地球空洞説・人間栽培論・小児十字軍・モーゼの魔術・空飛ぶ円盤・血液嗜好症・蘆原将軍・第三の眼・聖指話法などなど、とんでもない学説のオンパレード(蘆原将軍は実在した奇人)。
 昔の人はいろいろな学説や技術を信じていたのです(今でも信じる人がいたりするんだけど・・・地球空洞説とか)。
 こういう説があったということを知っていて損はないと思います。

『ぐうたらテクノロジー‐熱烈!明治・大正「特許」事情』近藤雅樹著 河出書房新社
 笑える本です。
 明治・大正時代の珍特許のオンパレード。それも「ぐうたら」が基本になっている。
 いろいろ工夫しているのですが結局の所、使い物にならないものばかり。
 はっきり言って「せこい」工夫のオンパレード・・・でも考えた人は真剣なんだろうなと、思わずほほえんでしまう製品ばかり。
 今でも、いっぱいいるんだろうなぁ、こんな人。

『エロスを介して眺めた天皇は夢まぼろしの華である‐御落胤と偽天皇』玉川信明編 社会評論社
 ちょっと危険な本であります。
 副題の通り御落胤と偽天皇についてあつかった記事の集大成です。
 例えば明治天皇の御落胤・熊沢天皇(終戦直後話題になった)・昭和天皇を父に持つ男・三笠宮双子説・明治天皇のお局・長浜天皇・三浦天皇・天皇部落・南朝の末裔などなどです。
 ほとんどが本当とは思えない話ですが、何故ゆえかこの手の話は何年かごとに出現してきます。結局の所、日本人は皇室に興味津々である事に気付くでしょう。でも、なかなかこれだけまとまった本が出版されることは珍しいことです。
 (01.04.13新規)

『別冊宝島(233)陰謀がいっぱい!‐世界にはびこる「ここだけの話」の正体』 宝島社
 陰謀・・・なんて心地よい響きの言葉でしょう。
 それが、この本には、たくさん載っているいるのです。
 エイズ生物兵器説・サブリミナル効果・怪文書・UFO・義経=ジンギスカン説・ユダヤ陰謀説・東欧におけるナチの亡霊・M資金・カルト・フリーメーソン(フリーメーソン関係者への直接インタビューは貴重)・予言などなど。
 どこかで聞いたことのある言葉ばかり・・・あ〜引き込まれてしまいそうになる言葉の数々について解説してあります。
 (01.06.01新規)

『別冊宝島(334)トンデモさんの大逆襲!‐「科学信仰」の呪いをぶっ飛ばす、世紀末維新の志士たち!』 宝島社
 この本は「トンデモ科学」・・・思わずほほえんでしまうバット・サイエンスの羅列。
 いいなぁ「トンデモ科学」・・・自分に関係なく外から見ているのは・・・。
 波動・高次元・ダウザー・幽体離脱・インチキ博士号・絶倫天文学・未来科学者・フリーエネルギー・ESP・不思議な公開特許・真空エネルギー・六角形パワー・カタカムナ文献・大東亜トンデモ兵器。
 本当に出てくる人達がいい・・・いろいろな意味で、但し家族とか親類だったらいやだけど。特に「世界はHIDETOのものである」特許は絶品である。
 (01.06.01新規)

『別冊宝島(378)全国お宝スポット魔境めぐり!歴史と常識を覆す、「禁断の聖地」を一挙公開!』 宝島社
 「探偵ナイトスクープ」でおなじみの「謎のパラダイス・シリーズ」の全国版の一冊。
 とんでもない博物館に展示場、作った人の不可思議なオーラがにじみ出ているものばかり・・・驚愕の世界。
 元祖国際秘宝館・戦争博物館・伊豆極楽苑・東洋剥製博物館・ヘゴシダ史料館・城山オレンヂ園・ムー大陸博物館・・・まさにマッド・サイエンスの宝庫。
 執筆陣も唐沢俊一・睦月影郎・みうらじゅん・根本研・田中聡など一癖も二癖もある人達・・・いやとてもとても濃い一冊です。
 (02.01.15新規)

『秘密の動物誌』ジョアン・フォンクベルク、ペレ・フォルミゲーラ著 荒俣宏監修 管啓次郎訳 筑摩書房
 ペーター・アーマイゼンハウフェン博士の発見した数々の未知の生物を一冊にまとめた本です。
 博士が発見した奇々怪々な生物は私たちの想像を絶するものでした。
 空飛ぶ象・多足蛇・水面直立魚・角を持つフクロウ・ケンタウルス・翼のある大型猫科生物など・・・写真・レントゲン・スケッチがしっかり載っています。まさかの生物たちの存在・・・。
 本当に良くできています・・・うっかり信じてしまいそうな作品・・・凄いの一言。
 (01.07.21新規)

『鼻行類‐新しく発見された哺乳類の構造と生活』ハラルト・シュテュンプケ著 日高敏隆・羽田節子訳 思索社→博品社→平凡社ライブラリー
 第二次世界大戦直後、鼻で歩き鼻で獲物を捕らえる哺乳類が1941年南太平洋ハイアイアイ諸島で発見された。しかし、秘密核実験の事故でハイアイアイ諸島は消滅した。
 これだけの間だけでは写真も何も残ってないが、極めて正確な観察記録と図面がダーウィン研究所博物館教授であるハラルト・シュテュンプケによって記録されている。
 とにかく、奇妙奇天烈な動物群である鼻で歩き、鼻で飛び、鼻で獲物を捕る、ほとんど逆立ちで生きている鼠のような生物である。
 と、言ってもこの作品もフィクション・・・最後まで読んでもだまされること確実・・・。生物好きの人、必読の一冊です。
 (02.01.15改訂)

『シュテュンプケ氏の鼻行類』カール・D・S・ゲーステ著 今泉みね子訳 博品社
 『鼻行類』を真面目に論調した本。
 上に記した『鼻行類』はフィクションである。そのフィクションを真面目に検討しさらに深く追求していった本である、あたかも鼻行類が現実に存在したと仮定して・・・。
 ここまで来ると立派としか言いようがない。2冊セットで読まれる事をお勧めします。
 (01.07.30新規)

『ピラミッドはなぜつくられたか』高津道昭著 新潮選書
 ピラミッドは何のために造られたのだろう。一番多いのは王墓説、ほかにも日時計説・葬祭神殿説・天文測候所説・タイムカプセル説・なかには聖書予言説なんていうのもありました。
 作者は全く違う説を立てたのです。ピラミッドが何故ナイル川の西岸に78個南北にほぼ直列に並んでいるのか?この疑問を解決する答えを出すために作者はとんでもない説を立てたのです。
 それは、ピラミッド堤防説・・・この想像を絶する仮設はどこから出てきたのかは本著を読んでもらいましょう。
 おどろくべき学説です。
 (02.02.19新規)

『カルト資本主義』斎藤貴男著 文春文庫
 世界を代表する企業ソニ○、永久機関、京○ラ、科学技術庁、EM微生物、船井関連書、ヤ○ギシ会そしてアムウ○イ・・・これらの底流に流れ続けるひとつの思想、それがカルト資本主義であり、オカルトであるという。今や経済書の多くも、それらに毒されていることに気付くであろう。
 何故、経営者はカルト資本主義にすがるのであろうか?社員たちはオカルト書にすがるのであろう?この本は解説してくれる・・・筆者による渾身のレポートである。
 カルト資本主義にすがる経営者たち、その理由は「奴隷的社員管理による徹底的コスト削減であり、それを気付かせないための精神のもっていかせかたである」と言う(少なくとも私はそう読みとったのだ)。現実に行われている数々の事実のレポートを読めば判るはずである。
 我々に警鐘を鳴らす一冊である。
 (03.03.30新規)

『知られざる特殊特許の世界』稲森謙太郎著 太田出版
 真面目なのに笑ってしまう一冊。題名の通り「特殊発明」の本であります、こんな人がこんな特許!こんな会社がこんな特許!そしてトンデモさんの発明!。なんか、ほのぼのしていて良いです。
 しかしながら、あの有名人がこんな発明をしていたなんて(大仁田厚・小室哲哉・麻原彰晃・鈴木その子・鈴木大地・・・)。有名企業の珍発明もぞろぞろ・・・。トンデモ発明では有名な「世界の全ては俺のもの発明」が目をひきます。
 笑えるだけじゃなくてコラムでは、真面目に特許についての各種知識も書いてありますので、とっても参考になります。とにかく面白い一冊です。

『定本・畸人研究Z』畸人研究学会著 ちくま文庫
 とにかくトンデモない人達大集合の1冊であります。路上に延々と数字を書き続ける人、工場現場で惑星を作っている「ラム王国の王子」、ゴミを再利用して要塞化する人、電波カーで全国行脚する人、雑踏の中に段ボールで寺を造った人、エスパーたこ焼き屋、木星おやじ、キューバ本籍を名乗る将軍カストロおじさん、自称日本人の天皇、大阪に小阪城を建てた床屋さんなどなど・・・とっても濃い人達を現場まで行って検証(勇気あるなぁ〜)した力作。読んで頭の中を「イタク」いたしましょう。
 (04.12.10新規)

『象は世界最大の昆虫である‐ガレッティ先生失言録』池内紀編訳 白水uブックス
 18世紀〜19世紀初頭のドイツの高校(ギムナージム)で実際に教壇に立っていたヨーハン・G・A・ガレッティ先生のトンデモ発言録です、本来ならば歴史に埋もれていたこの先生も生徒が取っていたノートのために歴史に名を刻んでしまいました。表題の「象は史上最大の昆虫である」をはじめ「水は沸騰すると気体になる、凍ると立方体になる」「ドイツでは毎年人口1人当たり22人死ぬ」「石を砕いて油をとる、それが石油である」などなど・・・歴史・地理・天文・物理・人類学・言語学などオールマイティーにトンデモ発言をしている先生を生暖かい目で見て上げましょう(ちなみに歴史や地理は知識がないと何処が面白いか判らない時もあります・・・ヨーロッパでは常識的知識でも日本人は知らないことが多いですから)。
 (05.09.20新規)

『奇怪動物百科』ジョン・ウシュトン著/高橋宣勝訳 ハヤカワ文庫
 1890年にまとめられた奇怪生物たちの本。昔の博物誌や紀行文にはトンデモ生物が多数収録されていた、それを1冊にまとめたのが本書です。自分の大足で日陰を作って涼む人・植物の茎とヘソで繋がった羊・フェニックス・足のない鳥・海の修道士と司教・四足アヒル・イッカク・海のドラゴン・クラーケン・バジリスク・サラマンダー等々・・・現実に存在するものもしないものも合わせて多数掲載、伝説を紹介しています。図版も多数なので判りやすい1冊に仕上がっています。
 (05.10.20新規)

『驚異の百科事典男‐世界一頭のいい人間になる』A・J・ジェイコブズ著/黒原敏行訳 文春文庫
 雑誌『エスクァイア』編集者A・J・ジェイコブズが世界最大の百科事典『ブリタニア百科事典』全32巻3万3000頁4400万語を完全読破に挑戦する物語(実話)。手に入れた蘊蓄を妻に話して辟易され、子供が出来ないことに悩み、高IQ集団の会員とバトルし、アメリカ版元祖「クイズ・ミリオネラ」に挑戦し、知り合いの結婚式に出席するためにイタリアまで百科事典を持参するトンデモ読書日記。爆笑必至そのうえ蘊蓄も手にはいるという素晴らしい本であります。
 (05.11.15新規)

『もっとイグ・ノーベル賞』マーク・エイブラハムズ著/福嶋俊造訳 ランダムハウス講談社
 1991年に創設された「裏・ノーベル賞」の受賞者を紹介する第2段。今回もトンデモ研究のオンパレードであります。ただし本人が「イグ・ノーベル賞」を名誉と思っているか思っていないかは別問題であります。「たまごっちの発明」「ホモセクシュアルなマガモの死体愛好症の観察」「車のフロントガラスに叩きつけられた虫の残骸の些細な分析」「足の臭いの原因物質解明に関する草分け的論文」「片方の鼻が詰まっていると脳の働きが良くなることの証明」「ブラック・ホールによって地獄の位置が特定出来ることの発見」・・・と頭がくらくらするような論文紹介はたまりません。巻尾には歴代受賞者リストも掲載されています、これを見ると日本人受賞者が案外と多いことが判ります(良いことか悪いことかは判りませんが・・・個人的には嬉しいですが)。
 (06.03.14新規)

『訴えてやる!大賞‐本当にあった仰天裁判』ランディ・カッシンガム著/鬼澤忍訳 ハヤカワNF文庫
 ステラ賞をご存じでしょうか?マクドのコーヒーを自分の不注意でこぼして火傷を負い販売店を訴えて大金をせしめたステラ・リービックばあさんにちなんで名付けられた「とんでも裁判」に勝手に与えられる賞であります。その栄光あるステラ賞にノミネートされたトンデモ裁判を紹介する本であります。いやはやまったくアメリカの裁判はどうなっているのでしょう?とにかく「背中に絵が描いてある怖いおじさん」がいちゃもんをつけるよりもたちの悪い裁判の数々・・・とにかく金を取れるところには理由を付けて民事裁判を起こして儲けようと言う人達と弁護士(これがなおたちが悪く、大儲けしている)の偉業の成果であります。こんなつまらない裁判のおかげで保険の掛け金は上がり医師は地元を離れ企業は国を移り本当に解決しなければいけない裁判が停滞しているというアメリカの深層病理を見事に描いている本であります。
 (07.02.18新規)

ここから先はフィクションの世界です。

『ふわふわの泉』野尻抱介著 ファミ通文庫
 女子高生で化学部部長の浅倉泉のモットーは「楽に行きたい」・・・ところが文化祭を控えた、ある日唯一の部員である保科昶とフラーレンの生成実験中に雷が直撃、失敗したはずの実験から出来た物は空気中に浮かぶ浮かぶ物質・・・それは空気より軽くダイヤモンドより硬い物質だった、彼女はこの物質を「ふわふわ」と名付けて夢の「らくちん生活」を目指したのが・・・不思議な物質「ふわふわ」を発明したばかりに奇想天外な人生を送ることになった浅倉泉のドタバタ記。とっても面白いSF小説です。
 (05.01.06新規)

『ドクター・ブラッドマネー‐博士の血の贖い』フィリップ・K・ディック著/佐藤龍雄訳 創元SF文庫
 とある精神科医のところに現れた患者、それはかつて核実験に失敗した物理学者が偽の名前をかたって現れたのだ。しばらくして1981年1組の夫婦が火星に飛び立った、しかし直後に地球では核戦争が勃発、夫婦は火星に向かえず地球の周回する軌道に乗ってしまった、妻は亡くなり夫1人が地球で生き残った人々に向けて放送を続けるのだ、地球に残った人々はそれを唯一の情報源として頼りにしていた。地球では超能力を持つ肢体不自由者の技術工、双子の弟を体内に宿す不思議な少女、そして物理学者などが生きていた・・・彼らが各々の考えで生き続ける世界を描くSF作品。
 (05.04.13新規)

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