私のハンドル・ネームであるTa283は航空機の名前です。一部の航空ファン以外には知られていない機体です。理由は簡単で実際には一機も作られていない図面上だけで終わってしまった機体だからです。
それではTa283について説明しましょう。第二次大戦中1944年8月にフォッケウルフ社において計画開始された革命的戦闘機なのです。オットー・バブスト式ラムジェット・エンジンを装備する戦闘機として大戦末期に計画された機体です。どこが革命的かと言うとラムジェットを装備する戦闘機というのは未だに実用化されていないからです。
三面図を見ていただければわかると思います。とても1940年代中期に考えられたと思えないスタイル(まぁ、なんてかっこ良いのでしょう)。個人用に1機欲しいぐらいです(もちろん武装抜きで結構、でも飛ばせないだろうなぁ)。
まずは、飛行想像写真を見ていただきましょう。

それでは、細部を見ていきましょう。
主翼が45度の後退翼。水平尾翼の両端にラムジェット・エンジンを1機づつ装備しています。
全幅は11.85m、主翼面積19.00平方mとなっています。
胴体より太いラムジェット・エンジンが印象的です。
全高は2.90mです。
最後に側面です。全長は18m。1944年に計画されたとは思えない斬新なスタイルです。翼をはずせばフォミュラー・カーのコクピットに風防を付けたような感じです。垂直尾翼の伸び方が最強を誇った1994年フェンスキー・チーム(16戦12勝)のシャーシと同じ(と言ってわかってくださる方が何人おられるか)。ただし後方視界は悪そう。垂直尾翼と胴太エンジンが、どうみても邪魔。まあ、高速迎撃機として使うなら後方視界が悪くてもOKです。長く伸びたノーズの先端に機銃を装備する予定でした。
それでは、個々の性能について記述していきましょう。
エンジンはDFS社製パブスト式ラムジェットを2基。そして補助エンジンとしてワルターロケットHWK509を1基機体の一番後ろに装備して、離陸加速時に使用します。
最高速度は1125km/h(高度11000m)を計画。
滞空時間は43分とされていた。
全備重量5385Kg。
武装はMk.103,30mm機関砲を機首に2門装備しています。
−−− もしTa283が戦闘に参加したならば? −−−
もちろん、独本土防空戦に参加したであろうTa283。そのスピードをいかして一撃離脱方式による攻撃でB−17そしてB−29(後にはB−36が参加するであろう)を迎撃することになる。上空1万メートルを飛ぶ重爆撃機に対して直線的に何度か攻撃をかけた後離脱するのが最も良い方法であると考えられる。出来れば主翼下にロケット弾を装備しておくのも速度のある程度の低下を考えても良い結果を得ることになるだろう。
連合国側護衛戦闘機で速度的に追いつける機種は計画機を含めて無い。あえて接近格闘戦を挑む必要もないのだ。機体の形状等を考えると接近格闘戦は明らかに不利である、また後方視界も悪い。戦闘機などを相手にしては行けない戦闘機なのである。
最も弱点になるであろうのは、発進時及び着陸時であろう。スピードの上がっていないTa283は無力に近い存在である。基地に待ち伏せされた敵戦闘機の格好のカモになるであろう。これはMe262がこの方法の犠牲になっています。基地周辺に護衛の戦闘機などを配備するのが適切であろうと思われる。
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参考資料・・・日本語編
航空情報2000年11月号『驚愕の第二次大戦ドイツ研究機−Fw190を生んだ戦闘機メーカーも数多くの計画機を残しているフォッケウルフ社(3)』後藤仁著
Ta283の簡潔な説明です。但し機体図が無いのが残念。
ミリタリー・エアクラフト1995年11月号特集『ドイツ空軍計画機』藤原公一・後藤仁著 デルタ出版
簡単な解説と図面が掲載されています。
『DIE DEUTSCHE LUFTRUSTUNG 1933〜1945』全4巻 Heinz・J・Nowarra著 Bernard & Graefe
第2巻117〜118ページにTa283の記述あり。簡単な記述と機体3面図及び、かなり詳細な要目が掲載されています。ただしドイツ語です。
模型について。
1.HUMA MODEL製1/72キット・・・簡易インジェクション・キットであります。出来はまずまず・・・しかしながらインジェクション・キットとしては唯一の存在なので貴重。
2.ポピー製架空戦記‐第二次世界大戦ドイツの試作機・計画機コレクション第一弾・・・1/144の塗装済み半完成品。俗に言う「食玩」の一種(しかし、食べ物はついていない)。塗装は3種類ある・・・昼間戦闘機迷彩・高高度作戦機塗装・H.ベール中佐機。同シリーズにはHo229,MeP.1011,トリープフリューゲルの3機種もあり、マニアックなラインアップである。
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