魔都・上海

上海・・・中国第二の都市。
ただ、それだけでない。
不思議な響きを持つサブ・ネーム。
「魔都」
昔、亡くなった祖母から聞いた戦前上海の話は蠱惑的だった。
ありとあらゆるものが、混じり合った混沌の魅力。
あの時代の上海に行ってみたいと思う。
しかし、それは夢物語。
ならば、本で行って見るしかないのだ。

『上海‐魔都100年の興亡』ハリエット・サージェント著 浅沼昭子訳 新潮社
 イギリス人の筆者が1842〜1949年までの歴史をまとめた一冊です。
 鎖国状態の清が居留地として上海を外国人に開放した時から上海の歴史は始まったと言えるのです。
 白系ロシア人・イギリス人・中国人、そして3度の市街戦を中心に据え上海の歴史を語っているのです。
 読み応え十分な一冊です。
 (01.07.21新規)

『上海バビロン』平野純著 河出書房新書
 爛熟と陶酔の魔都上海を切り取った一冊。
 「上海租界の子孫」「東洋のバビロン」「砲艦政策への道」「喧嘩と口論の街」「上海娼婦」「阿片」「女スパイ」「上海モダンスター」「暗黒街の帝王」などなど・・・。
 どのテーマをとっても上海を象徴するモノ、しかし全てではないところが混沌の魔都上海たるところでもあるのだ。
 手軽に魔都上海に手招きしてくれる一冊です。
 (02.03.01新規)

『言語都市・上海 1840−1945』和田博文・大橋毅彦・真銅正宏・竹松良明・和田桂子著 藤原書店
 魔都・上海が日本人作家に与えた影響について述べた一冊。
 江戸末期の高杉晋作に始まり第二次世界大戦が終わり日本人が上海を去るまでの間に多くの日本人に影響を与えた上海。特に影響の強かった村松梢風・井東憲・横光利一・金子光晴・吉行エイスケ・榊山潤・草野心平・阿部知二・武田泰淳・堀田善衛を中心に述べている。上海に長期間に渡って住み込んだ人、短期間しかいなかった人、いた時代などがいかに彼らの文章に影響を与えたか緻密に調べ上げている。他にも当時の代表的な上海に着いてかかれた本が紹介されている。当時のモダン都市・上海を案内した一冊。
 (03.10.22新規)

『オールド上海阿片事情』山田豪一編著 亜紀書房
 上海が魔都と言われる理由の一つが阿片を中心とした魔薬(戦前は麻薬をこう記述していたようです、こちらの方が現実に合っている気もします)の蔓延があったと思います、特にあちこちに存在した阿片窟は上海の退廃ぶりを示しています。その麻薬たちがいかなるルートをたどって上海に流れ込み蔓延していったかが書かれているのが、この本です。最初はやはり英国との阿片戦争、そして日本からの流入・・・戦争の混乱が麻薬を上海に蔓延させたのです、そして現在もまた解放改革路線に乗って麻薬が再び出回り始めたとのことです。その周囲の事情も書かれています。
 残念なのは共産党中国がいかに麻薬を撲滅したか書かれていないことぐらいです。
 (04.05.27新規)

『上海‐職業さまざま』菊池敏夫・日本上海史研究会編 勉誠出版
 上海、それは人々の吹きだまり・・・そして、職業の見本市であります。
 弁護士・ジャーナリスト・医師・建築士・映画製作者・作家・女子学生・主婦・宣教師・日本人僧侶・買辮・銭荘業・新興工業の企業家・日本人商社マン・ナンバーワン・製糸女工・船大工・デパートガール・店員・広告デザイナー・公務員・・・イギリス籍阿片商人まで、ありったけの職業を解説。写真も多数で判りやすい一冊であります。
 (04.06.01新規)

『上海ベイビー』衛慧著 桑島道夫訳 文春文庫
 中国で発売と同時に発禁処分となった問題作。
 中国で一番モダンな都市・上海に住むココはウエートレスをしながら小説を書く女性。パートナーとは性の不一致を悩みながらつきあっている。そして巡り会う多くの人々と自由に性関係を持ちながらもパートナーとの関係は続けている。
 現代の上海風景と大胆な性描写が読みどころの作品、とっても刺激的な作品です。
 (03.10.12新規)

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