ライリーとライヒ


テリー・ライリー

テリー・ライリーの曲でもっとも有名なのはIn-Cでしょうが、私が一番最初に聴いた(&録音した)テリーの曲はNHK-FMでやっていたSri Camel(もうずいぶん前ですが当時はSri Camel Trinityと紹介されていました)でヨーロッパの音楽祭で彼自身が(即興)演奏したものでした。電気オルガンの独奏なのですが、とても一人で演奏しているとは思われない複雑かつ超越した技巧的な演奏で解説者もどうやって演奏しているのか・・と言っていたのを覚えています。
当時(今でも)民俗音楽に凝っていたのもあってそのインド風の斬新な響きに一発で惚れてしまいました。
テリー・ライリーはミニマル音楽の代表として語られることが多いですが他にもインド風、ジャズ風、ニューエイジ・アンビエント風・・などさまざまなスタイルの音楽を書いています。
私はインド風、ニューエイジ・アンビエント風が好みに合います。


A Rainbow in Curved Air CBS/Sony(LP) 1969
・A rainbow in curved air
・Poppy nogood and the phantom band

の2曲が収録されたLPです(CDも出ていると思います)。このアルバムはクラシック界よりもむしろロック界にかなりの影響を与えたようです。カーヴド・エアがこのアルバムからグループ名をとったのは有名な話です。
A Rainbow・・・は聴いてみると一見電子音楽風に聞こえますが実はテリー・ライリー一人による(即興)演奏なのです。曲風はミニマル+ニューエイジ風というところでしょうか・・テンポは早いですが心地良く響きます。
Poppy Nogood・・・はトーンクラスター風でサキソフォンが活躍します。ジャズ風味付けです。


どちらもMp3.comで全曲聴けます。ダウンロードもできますが2曲で35MBくらいあるので、覚悟が必要ですよ(^^



ハッピーエンディング
ワーナーパイオニア(LP) 1971
・友の死からの旅立ち(Journey from a death of a friend)
・ハッピーエンディング(Happy Ending)

の2曲が収録されています。このLPはフランス映画「眼を閉じて」のオリジナル・サウンドトラック盤というものですが残念ながらこの映画は見ていません。解説書によれば

「劇団の2人がフェンシングの練習中相手は主人公の剣を胸に刺して自殺してしまう。パリに戻った主人公は安眠用の黒メガネを見つけ、盲人のフリを始める。友の死からの旅立ち。冗談のつもりが本気に盲人としての生活時間が長くなってくると、目をあけている時にはわからなかった事が次第に見えてくる・・疲れきって旅立った主人公をパリで一緒だった女が追いかけてきてやさしく包む・・」

というものだそうです。やはり「女性の愛」は偉大なのですね(^^
「友の死・・」はミニマル+ニューエイジ風なのですが映画音楽だけあってけっこう叙情的に響きます。これも非常に心地よい曲です。A Rainbow・・・の延長上の曲です。
「ハッピーエンディング」はニューエイジ+ジャズ風の作りでPoppy Nogood・・・の延長上にある・・と解説書に書かれています。この2曲は残念ながらMp3.comでは見当たりませんね〜・・



Sri Camel
CBS/Sony(LP) 1980
テリー・ライリーのインド趣味が全面に出たアルバムで(ミニマルというテクニックは使っていても)ミニマル風というよりはインド風の雰囲気が色濃く出ています。シュリー・キャメル(吉祥なるかなラクダよ)と読みます。
Sri Camelはこの録音も含めて全部で3種類録音したのですがすべて異なっています。最初のはNHK−FMでやっていたどこかの(名前忘れました)音楽祭でのテリー・ライリー自身による即興演奏で延々と40分以上切れめなく続くものです。解説の方が(たぶん柴田南雄さんだっと思いますが)曲はまだまだ続きますがこの辺で・・・と中途半端で終わってしまった録音です。2番目はやはりNHk−FMによるものでこれは30分くらいにコンパクト?にまとめたテリー自身の演奏でした。
3番目がこのLPです(CDも出ているようです)
これは4つの楽章からなっておりそれぞれ名前がついています

1.三位一体の聖歌(Anthem of the trinity)
2.天界の峡谷(Celestial Valley)
3.はるかなる太古の湖を越えて((Across the lake of the ancient word)
4.氷の砂漠(Desert of ice)

インド風のゆったりした出だしで始まり、繰り返し、ドローン、ト−ンクラスター・・・などを縦横に使って聴く者を悠久の音の中に引きずり込んでいきます。

「聴く者の精神を深いリラックスに導き、ある種の恍惚的感情に引きずり込む、宗教的な平穏な柔らぎに満ち溢れている・・・」(解説書から)

実に素晴らしい音楽です。




 


スティーブ・ライヒ

Steve Reich
the four sections
music for mallet instru-
ments voices and organs
Michel Tilson Thomas
The London Symphony Orchestra
/Nonesuch
1990

Music for mallet instruments voices and organs

ライヒは言わずと知れたミニマルの旗手ですが、聴いてみると意外と退屈する曲が多いのです。その中ではこの曲は別格というか適当な長さ(17分くらい)でもあるのでしょうが興味深く聴く事ができます。奇妙な声の使い方と言い摩訶不思議なサウンドを響かせています。

とにかくとんでもなく演奏の難しい曲のようで、CD添付の解説書によると

「全体は拍子と調性の異なる4つのセクションに分けられ、同じ反復プロセスを持つ。まずマリンバ対マリンバ、グロッケン対グロッケンが1拍子ずれた関係で反復を始める。後続の反復は最初は不完全で、反復しながら少しずつ、拍数を増やしパターンを完成していく。オルガンと声がこれらの反復プロセスを支える和音を保持する。この保持和音は次第に持続時間を延ばし、マレット楽器のパターンが完成した時点で最長となる・・・」

うう〜ん・・よくわからん・・(><

しかし超絶技巧がハマると(もちろん曲想にもよりますが)驚くべき摩訶不思議な音楽を奏で、何度聞いても飽きない不思議な魅力を醸し出すのです。



 

最終更新日 2002.7.22