●京義線(ソウル〜都羅山、55.7km)

・京義線は、ソウルから北へ、北朝鮮との軍事休戦ラインの手前の都羅山(トラサン)に至る路線です。

・ソウル〜ムン山間は複線電化され、広域電鉄線の一部として運営されています。その先のムン山〜臨津江(イムジンガン)間は、ディーゼルカーのトングン列車が、1時間毎に運転されます。

・線名の「」の文字は、北朝鮮と中国の国境の町「新義州(シンウィジュ)」から取っており、かつては京釜線と共に半島縦断鉄道を形成する重要幹線でした。

・2000年6月に行われた南北首脳会談での共同声明を受けて、この京義線の南北連結工事が開始されました。

・この連結工事の一部区間として、2001年9月30日、ムン山〜臨津江間(6.0km)が復活開業し、さらに2002年2月12日、民間統制区域内にあたる臨津江〜都羅山(3.7km)の運行を開始しました。

・沿線は、高層マンションの新興住宅地と、近郊農業地帯が中心で、平坦でのどかな車窓が続きます。

・ソウルから3つめの水色(スソク)駅西側には、京釜線列車用の広大な車両基地があります。

・水色車両基地のさらに北側、花田(ファジョン)〜江梅(カンメ)間にかけては、同じく線路西側に京釜高速鉄道の車両基地があります。

  

●臨津江〜都羅山の乗車方法について

・ムン山から臨津江を越えて都羅山(月曜日のみ1日2往復)まで乗車するには、都羅山行きの一本前の列車で臨津江へ先行し、ここで荷物検査など所定の手続きを行う必要があります。都羅山行きに乗車しても、いったん臨津江で全員強制下車となりますのでご注意ください。

・また臨津江では、都羅山へ行く乗客向けに、北朝鮮を望むトラサン展望台や、北の秘密トンネル「第3トンネル」といった観光地を回る「DMZツアー」も発売しており、たんに都羅山駅を往復するだけよりもオススメです。

・DMZツアーに参加するには、臨津江駅前にあるブースでDMZツアー参加券を購入します。なお、購入の際にパスポートの提示を求められます。

・ツアーは定員制で、臨津江での早い者勝ちとなります。臨津江駅到着時には、列車の一番前の出口を確保し、とにかく駅前のブースへダッシュしてください。

 

●「鉄馬は走りたい!」 〜 日本歴史との深い関係 〜

 京義線の歴史は非常に古く、京釜線(ソウル〜釜山)開通の翌年、1906年4月にソウル〜シンウィジュ(新義州、現在の北朝鮮と中国の国境の都市)間全線が開通しています。ソウルを挟んで、京釜線と京義線をもって、朝鮮半島縦断鉄道が形成されたわけです。
 日本で言えば、東海道本線と山陽本線のようなものでしょうか。

 1906年といえば、1910年の日韓併合に先立ち、ソウルに日本の朝鮮統監部が設置された年であり、朝鮮半島は実質日本の支配下に置かれていました。 1904年に日露戦争が開戦、京釜線および京義線は、この軍事輸送の確保のため、日本から大陸方面への輸送路として、突貫工事で建設されたのです。

 その後、日韓併合、満州事変を経て、1933年から1944年までは、釜山〜(京釜線)〜ソウル〜(京義線)〜平壌(ピョンヤン)〜新義州、さらに国境を越えて当時満州(現・中国東北部)の奉天まで、日本から関釜連絡船を挟んで「大陸連絡特急」が駆け抜けていました。

 戦後、朝鮮半島が南北分断されて以来、京義線も休戦ラインの手前、ムン山で折り返し運転を余儀なくされていました。2001年9月、ムン山〜臨津江間が復活開業、ようやく南北再連結への道が開かれました。

 現在は単線非電化、鈍行が1時間に1本の近郊ローカル線ですが、今でも全線にわたって複線の線路用地遺構が残っていて、車窓から確認できます。

 上記のような歴史を踏まえ、かつての大陸特急に思いを馳せつつ、日本と韓国・北朝鮮の関係などを考えながら乗ってみると、単なるのどかなローカル線とはまた違った印象も残るのではないでしょうか?

 

●「統一展望台」から、北朝鮮を望む

 新村から約50分の金村(クムチョン)駅は、「オドゥ山統一展望台(トンイルチョンマンデ)」への玄関口です。この展望台からは、国境の大河を挟んで北朝鮮が目の前に広がります。京義線に乗ったら、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

 クムチョン駅前から展望台下までタクシー約15分、約1万ウォン。展望台下からは、無料のシャトルバス乗車。

 バスの場合は、金村駅を出てソウル方向へ5分程歩いて、最初の踏切を渡り、すぐ左の道に入ると2分で小さなバス駅があります 。

 お帰りは、降りたところのみやげ物屋の入口のフエンスに時刻の看板があります。自家用車で訪れる方が多いようで、本数が少なくなっています。みやげ物屋でタクシーの手配を頼むのも一手です。

(管理人より)後半のバスの交通案内は、「JRバス関西」さんから情報をいただきました。ありがとうございました

 

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