高機動幻想 ガンパレード・マーチ
プレイステーション/アルファ・システム、SCE
1945年。二度目の世界大戦は実に意外な形で幕を下ろした。「黒い月」と呼ばれる謎の物体、そして人類の天敵「幻獣」の出現である。その目的も理由も生態系すらも定かでない幻獣との戦いを余儀なくされ、人類は同士討ちをしている余裕すら無くなる程追い詰められていった。
1997年。今だ戦争は続いている。退路に核兵器を見舞いつつ人類はヨーロッパから撤退していたが、この年遂にユーラシア大陸全般からの撤退が決定した。残存している人類生存地域は最早南アフリカ、アメリカ、そして日本ぐらいのものであった。間も無く幻獣軍は、その日本に対しても上陸作戦を開始する。
そして1999年。前年に人類軍が記録的惨敗を喫した事により、日本は2つの法案を可決して起死回生を狙わんとしていた。一つは、幻獣の本州上陸を阻止する為九州は熊本を防衛の要として「熊本要塞」を増強。もう一つはその増強の為の「学徒動員」であった。
この物語は、その動員された学徒の一人が主人公である。速水厚志、15歳。特別な能力がある訳でもなければ、勇者でもない。
破天荒(以後「は」)/えー、てな訳で予告通り、当コーナー2000年ベスト1に輝いた希代の傑作ゲーム『ガンパレード・マーチ(以下「ガンパレ」)』で行くんやけれども、まぁ当BBSでも一時期『ガンパレ専用BBSか!?』とゆー程散々論議と賞賛を繰り返したし、またその2000年ベストのコーナーでもぼちぼち語っている訳やから、今回はより深い所に突っ込む対談にしようかと思っておりまする。てな理由から、相方は続けてTHMの兄さんです。日本初の「幻獣1000匹殺し」を成し遂げてアルファ・システムから『公認エース』の称号をもらった男ですけんのゥ(汗)。有馬はお休み。
THM(以後「T」)/そんな大層なモンでもあらへんけどな。大体、理論上では最高1500匹は行けるハズやねん。まぁ、それはええんやけれども、一番盛り上ってる頃のBBSを見てない人や、今だガンパレを知らない人がココを読む事も多いやろうから、一応それなりの「紹介」はしておいた方がええよーな気が・・・
は/それは言われるまでもなく。裏話やら核心やらは後述っちゅー事で、まずは知らない人の為の紹介をしておきましょか。えー、まず『ガンパレ』をどんなゲームかと一言で言うならば、ジャンル分類不能なゲームかと思います。上に書いたストーリーを読んで頂ければ御解りの通り基本原則としては『少年兵として人型兵器「士魂号」に乗り込み、学生生活と同時に幻獣との戦いに明け暮れ熊本を防衛する』とゆーゲームなんですが、実体としては『自分の他、25人の現PS最高のAIがゲーム世界で人間同様に生活しているので、そこに加わって世界を動かして行こう』とゆー、言うなれば「擬似ネットゲーム」の様相を呈しているんですわ。
T/故に如何なるジャンルのゲームでもあり、如何なるプレイも許容されると言う恐ろしく懐の深いゲームなんよな。「SLG」として、ストーリーに則って戦争に明け暮れ幻獣軍に壊滅的ダメージを与えるも良し逆に与えられて撤退戦に燃えるも良し。「学園モノ」として、戦車兵から整備兵辺りに転向して戦闘に一切参加せず学園生活を楽しむも良し、「恋愛ゲー」として、AIによって独自に動くNPC達と恋に落ちたり友情を育んだりして、告白したりされたり、恋人との甘い生活に興じるも良し、「AVG」として、NPCの行動を観察してみたり人間関係を探ったり調査したりするも良し、他、クッキー焼いて食べて食中毒に陥るも良し、全キャラの靴下を集めてフェチプレイに走るも良し、財テクにこだわるも良し、喧嘩に明け暮れるも良し、心霊写真を撮るも良し、etcetc・・・。本気で何でも出来るゲーム。
は/かつて北海道旅行に行った際、メイビーソフトの社長さんから『破天荒君なりに考える「面白いゲーム」の条件は何かね?』と問われたから、少し考えた後『ゲームが提示してくる問題に対して、様々な解答を選ぶ機会があり、その全てを容認できるシステムとゆーのが理想ですね』と答えたんよ。まさにこのガンパレは俺の出した回答がそのままゲームになった感じで、ホンマ何でも出来る。しかも「ただ単に何でも出来る」じゃあ、直に軌道を見失って自分が一体何をやりたいのか解らなくなるだけなんやけど、ガンパレは「人類滅亡しかけ!この条件下で戦え!」とゆー解り易いルールと目的を敷設してるから、ゲームとしても大変やりやすいものになってはる。
T/やねぇ。「権利には義務が必要」なんやし、「自由には秩序が必要」なんよな。コレは本来ゲームだけでなくむしろ現実世界にこそ言える事柄なんやけれども。
は/うむ。で、紹介に戻るけどゲームとしてはポリゴンで構成された町や学校を自由に動きまわり、まるで他の人間のプレイヤーが動かしているが如く各々の思考ルーチンに則り行動するNPCと触れ合う『学園パート』と、士魂号に乗り込み幻獣軍と戦う『SLGパート』の2モードによって成り立ってるゲームです。まぁさっきも言った通り、戦闘に参加したくないのならばSLGパートはやらなくてええんですが。本来拒否できない事柄をも拒否できるのがこのゲームの醍醐味。
T/あと「発言力制度」やら何やらあるんやけど、それ以上はたぶんゲームを実際やってもらった方が説明するより早いやろ。とにかくこのゲームは『何でもできるAIゲーム』ってのがウリ。攻略本片手に製作者の敷設したレールの上を踏み外さず進むスタイルのゲームの対極中の対極やわ。物語を作るのは「貴方」やから、思うが侭プレイして下さい。
は/うむ。紹介は大体こんなトコかな。ほな、深い所を語り始めて行きましょかー。まずは、掘り下げた所で底はすぐに見えそうなSLGパートから(笑)。この、一見『PS版ガンドレス並かッ!?』と思わせる前時代的なグラフィックを持つ戦闘画面のモード、何か完膚なきまで「個人が感じる戦闘難易度」が違ったな。邪さんは『ムカつく程むずかしい!!』と嘆いてたし(若干バグで難易度が上がってた事もあるけれど)、逆にお前さんは『難易度低過ぎる!』と言って憚らない。この現象を俺個人の見解で述べれば、TRPG黄金期の頃に登場した伝説のウォーシミュレーションボードゲーム(以下「WSLBG」)『バトルテック』をプレイした事があるかどうか?で難易度が変わってきてたと思うんやが、どうか?
T/ああ、それはあるわ。バトルテック経験値を持つゲーマーやったら、「遮蔽物を利用した狙撃」やとか「上半身ひねり移動」とか、その場で成すべき戦術を容易に理解・構築できるからな。別にバトルテックだけやなくても、WSLBGをプレイした事があれば、武器の射程や性質から戦闘の手順を割り出し、敵勢力と配置から移動位置を考え、1手・2手先を読んで戦術を組み立てられる。『てきがあらわれた!どうする!? コマンド>たたかう』みたいなルーチン戦闘しか経験が無い場合、ちょっとこのゲームの「コマンドワード戦術」への取っ付きは難しいやろうな。まぁ「難しい」であって「無理」ではないんやけど。親切な事に、実戦に入る前に「授業」として戦闘の基本的イロハは徹底して実地訓練可能やし。
は/もうダイレクトにWSLBGの臭いがプンプンするな。『ギレンの野望』辺りも結構この臭いしてたけど、ガンパレはもっと、露骨に。けどホンマ、「取っ付きが難しい」であって、決してSLGパートそのものは難しくないと俺も思うんよ。むしろお前同様「難易度はかなりおさえてる」と思う。例えば「移動射撃バグ」をワザと残してる点。移動コマンド直後に攻撃コマンドを実行できるワードなんやけれど、移動後に攻撃をキャンセルすると、何故か再びその場から移動モードに以降できる。だから方向転換はできないものの、1ターンでいくらでも移動できるんよ。こんな反則紛いなテクが極普通に使える。本来なら初期ロットのみで使えて、2版目からは修正されて使えませんとゆーのがスジなんやが、どうも直す気配がない。それは即ち、最初から了承済みで残したバグである、とゆー事や。
T/他にも刀による攻撃がやけに強力なトコや、軍歌『ガンパレード・マーチ』斉唱と言うイベント、また特定キャラと仲良くなる事で生じる「復活イベント」等かなり救済策に溢れている。要は、「それに気付くかどうか」。『カイジ』の限定ジャンケン同様、誰も説明してくれないけれど、ちょっと考えてみれば気付く辺りに、救済策が埋もれまくってる。
は/見た目はショボいが、その内容は実に深く、且つ面白い。まさにこのゲーム全体で言える事やな。
T/ああ。そしてゲームそのもののシステムやらに話を移すが、とにかくこのゲームって「誰もが一度は考えるゲーム」を物の見事に具現化した作品なんよ。昔から言われている事なんやが、「ゲームの到達点」ってのは2つあると考えられるねん。一つは、「極限まで簡略化してゲーム性を追及した作品」。見も蓋も無い例を挙げれば「将棋」や「囲碁」がまさにそれ。コンピューターゲームで言えば、『テトリス』や『グンペイ』なんかがそれ。こっちは案外みんなチャレンジして作られてて、それなりに成功と実績を残してるんや。最近でもナムコの『Mrドリラー』辺りがそうやわな。けど、もう一方の、「複雑化する事によってAIを持った人物と仮想世界を完全に構築し、その中で完全自由を享受する作品」とゆー複雑型はほとんど誰もやらなかったんよ。思いついても、そんな商売利率の悪そうな物の開発に手を出す会社がほとんどない。手を出したところで、失敗確率の方が異様に高い。それこそ『シェンムー』とか。そんな膠着した複雑型に着手して、 このシステムの到達の可能性を見事に切り開いた作品が、このガンパレな訳や。確かにまだまだ未熟な点は多いやも知れん。けど、「いつか誰かが作るだろう」と言われていた分野に本気で動いてぶつかった勇気と、その「初めて」の戦果でここまでのものを残せる辺りがまさにアルファ・システムの勝利やで。
は/社会学で言う「感覚系」か「精神系」か、の違いを言いたい訳やな?つまり前者「感覚系」は行為や効能が面白い訳で、簡単なルールさえ解ればあとは応用とちょっとした工夫で何度でも遊べると言う感覚に訴える麻薬性のゲーム。まさか『テトリス』や『将棋』にセーブ機能あってもしゃーないわな?いくら高得点を出しても、いくら完璧な勝利を収めても、またゼロから始めて遊びたくなるし、ゼロから始めた所で支障が無い。対する「精神系」はその世界に飛び込んでその一部となる「体験」や世界の事を理解する「教養」が面白い訳で、どんどん世界にハマって行って精神的満足感を得る事が目的。
T/ああ、それそれ。まさにそれ。ミニゲーム『23人目のクラスメイト』なんてまさにその「精神的満足感」を充実させる為の知的遊戯やったからな。
は/ミニゲーム?「23人目のクラスメイト」?何、それ?
T/ああ、いわゆるガンパレホームページにあった、通称『世界の謎掲示板』と呼ばれていたBBSの事。ココって見に来ている人以外には一切公言しなかったんやけど、もう一つの「ガンパレ」とゆーゲームやったんよ、実は。与えられた設定と思わせぶりな謎からガンパレ世界の真理を皆で探究していき、他者の仮定と自らの推論から説を打ち立てようというTRPGかPBMの様な形態で行われてな。そらまぁ何も知らず遠巻きに見てた人らには『何あれ?ウザいのゥ』と思われてたし、マジ一切『こーゆーゲームなんですよー』と宣伝をしなかった為、これまた「それに気付くかどうか」が鍵やった訳や。さっきから過去形でしゃべってるのは、もう終わったって事なんやけど。一応この「23人」は2000年12月10日の時点をもって終了してます。我々の世界の「12月10日」が、ガンパレ世界での「5月10日」に当たる、とゆー事で(PS版ゲームそのものも終了期間が5月10日)。
は/ああ!!はいはいはい!そうか、それで色んな疑問が氷解したで!?何でガンパレはあんな不必要なまでに裏設定が多いのかとか、公式HPの外伝小説コーナーに、ホンマ一瞬だけUPされて速攻消された「解答編小説」の存在意義とか!なるほどなー、俺も「端から見てた」方なんやけど、そこまで深入りしようとは思わへんかったもん、実際。
T/ホンマ、ガンパレってのは問題作なんよ、いろんな意味で。特に我々みたいに「昔からのゲーマー」ならばともかく、「新人のプレイヤー」がこんなに新しいシステムと自由度のゲームを本気で楽しんでしまったら、今後発売される「ほんの一部捻ってあるだけのシステム」や「シナリオが新しいだけ」のゲームを見てどう思う?一時期、TRPG等の「本物のゲーム」を体験したプレイヤーが普通のコンピュータゲームでは楽しめなくなると言う現象があったが(我々然り)、あの頃はそれでもまだボチボチと見所ある面白いゲームが出てて、対抗できたからいい。けど、今のゲーム業界の現状を見ると、ヤバイだろ。
は/それは確かに、な。
T/まぁそこらへんは製作したアルファシステム自身も解ってたそうで、だからガンパレの「OVERSシステム」は、「Ver 0.86」なんよ。Ver1.0を現状で発表してしまうと、やば過ぎて市場が崩壊する危険性があったと。ま、そこらへんはアルファさんの嘘と言うかワザと豪語ってトコかも知れへんが。
は/けど実際考えたら、ガンパレが今より2段階は高いAIとシステムとバランスで作られていたら(現PS1ではまず無理やと思うけど)、実際にゲーム業界が破綻した可能性は否定できんわな。現に、今でも十分オーバーテクノロジーだよ。往年の『源平討魔伝』の様に、他ゲームとの差がありすぎる。あと、「問題」言うたら、ガンパレって宣伝費が0円だったってのはマジなんか?
T/マジらしいね。本気で宣伝費は0円だったらしい。
は/そら、俺も事前にこのゲームの事気付かへんわ・・・。
T/大体俺らも大概「ゲーム馬鹿」なプレイヤーやけど、このアルファ・システムとゆー会社も大概な馬鹿(極上の誉め言葉としての「馬鹿」)やでな。制作期間2年10ヶ月の時点で結構赤字決定やろ。そしてその宣伝費用0円。販売戦略が重要な今のゲーム業界でこれはかなり致命的。まぁ、コレは、現代のITによる「口コミ」の強さを考慮して良質なプレイヤーだけを選定する策かも知れへんが。で、他にも「ヤバイ」事してんのよ、ここ。GPMのOVERSシステムVer0.86を『古いシステムになんか興味無い』とか言って、業界にいきなり公開するらしいで、どうも。
は/うわ、なんかアメリカのDOOMシステムみたいな感じやな!?
T/あと上記で触れたけど、ここまでこだわった作りでありながらワザとバグ残したりして「救済策」を用意して間口を広げ、『23人目のクラスメイト』で「本当の思考ゲーム」を提示した。23人はデメリットが無茶苦茶大きくて、ハッキリ言ってガンパレファンの大半は引いたし、引いて当然の雰囲気やった。アルファ自身『はっきりと売上を落としている原因』とまで言っている。しかしそれをやる。
は/・・・つまり、それは『爆弾3勇士』みたいなモンやな・・・?アルファシステムの、ガンパレでの本当の目的は、「ゲームを売ってお金を稼ぐ事」ではない。
T/やる気だよ。アルファは、「ゲーム業界における決戦存在(ヒーロー)」になるつもりだ。
は/全ては未来に対する布石か。そりゃ、会社組織は常に1手、2手先を読んで未来予測をしながら進むもんやが、アルファはかなり確実な手を打っているよーに見えるな。
T/ガンパレ自体が業界で注目されてる事もあるし、SYSTEMのVer0.86が公開される事によって他のゲーム会社も研究するだろうし、特に大手は独自のAI開発に着手して来るやろ。
は/まぁ四角い名前んトコが『チョコボの不思議なガンパレード』とか言って出してきそうではあるわな(笑)。あと573が著作権押さえてきたり。
T/それは嫌だが(笑)。
は/それにさっきお前が言った様に、ガンパレと「23人」でアルファの言う所の『ガンパレードなプレイヤー』、すなわち、「ヘビーユーザー」をこの時代に大量生産しよった。つまり俺等みたいな「既存の枠を越えないゲームに興味を抱かない五月蝿いゲーマー」を、今、この時代に、増加させたとゆー事や。ガンパレは同人世界で言う所の「ヤオイ姉さん」にも受けがええけど、本来ライトユーザー中のライトユーザーとでも言うべきこの層が、こんなヘビーユーザー用のゲームで一喜一憂して、キチンと楽しめている。コレは実は物凄い事であり、意味深な事なんちゃうかな?
T/まったくだ。で、こう言った層を作る事によって業界に喝を入れ、彼らの言う所の『まったく新しいものを作る気がない寄生虫』を排除したいらしい。そうしてGPM以上のゲームが業界の標準になって、市場が崩壊する可能性が減った所で、その時最高のハードの舞台上で最高の技術とシステムを持った最強のカードを出す自信がアルファにはあるんじゃないかな。つまりVer1.0を先行開発している時点で他のメーカーより一歩リードしてるし、難易度を一般向けにして口コミで広めたぶん、ゲーム好きでコアなプレイヤーの間に『アルファシステムここにあり!』と旗を打ち立ててハートをしっかり一定数量ゲットしてる。
は/まぁ、これまでアルファと言えば「桝田監督作品」の魅力が第一やったけど、今後は会社そのものの魅力が見逃せなくなったわな、ガンパレによって。同じ様なゲームが将来発売されれば、我々は是が非でも購入するだろうし、それまでにやはり口コミ等によって「仲間」は増えているはず。まさにガンパレ、恐るべし!やな。
T/悔しいぐらいに。まぁぶっちゃけた話を言えば、わしらゲーマーは「面白いゲームを楽しめれば」それでええんやけどねー(笑)。
は/わしらはシッカリとハメられてる気がするねぇ(笑)。エンターテインメントってーのは、基本的に四大元素によって成り立ってるんよ。一つは『物事の勝敗』。勝った!負けた!がハッキリしてると作品のメリハリが利くので、無いと冗長な物に成りがち。いわゆる「ジャンプ」の「友情・努力・勝利」も、総じて見れば『勝つために仲間を増やし勝つために努力し、結果勝利する』って事やん。どんな温厚な平和主義者だって、勝利とゆー美酒には逆らえないんよ。
T/なるほど。ガンパレもまぁ幻獣勢力との戦争の話であり、学園における人間関係の戦いもあるからな。
は/次に『性的欲求』。人間の3大欲は「食欲・性欲・睡眠欲」やん?その根本とも言うべき欲求を満たすんやから、人として嫌がるはずはない。まぁ広義的に見れば決して「シモ」だけではなく純粋なる美の探究(戦艦や戦車を見ても美しいと思わせる機能美等)や、純粋な愛・即ち「純愛」や「恋愛」と言う事もこれやわな。でも、まともな神経を持った人ならば、その「シモ」の場合「私」としての自分は喜んでも「公」としての自分は拒絶する可能性がある。そこをガンパレは上手く突いて、料理してると思うよ。『リンダ』と言い『俺屍』と言いアルファはこの「淫靡」に関しては激ウマ(笑)。
T/「Hな雰囲気」の台詞の事か。一切性的用語や露骨な描写はなく、「極普通」の言葉なのに、キッチリと伝える、と。これは言葉の魔力やな。
は/3つめに、『知識の探求』。薀蓄本とか読んで『ああ、俺物知りになったよ!』とゆー快感がそれ。ガンパレもやり込む事によって「移動射撃バグ」なんかを発見して『お!?俺裏ワザ発見しちゃったよ!凄ェ!!』と思わせたり、また『23人』で世界そのものの謎を探求する擬似研究者を楽しめる。とにかく楽しみ方がプレイヤーによって千差万別な分、『俺はこう楽しめたぜ!?』と人に自慢できるやないですか。有馬みたいに『登場キャラ全員とHな雰囲気になる程の友好・愛情度を上げつつ争奪戦を極力押さえて学園イベントの大半を見てSランククリア』だって、あいつらしい馬鹿なクリア方法だが(笑)冷静に考えるとコレはコレで凄い。
T/で、4つめは?
は/『社会性』。社会的な動き。社会的に有意義かどうか。社会的に見て価値があるかどうか。とにかく不評の映画CM形態である『劇場から出て来た観客にインタビューして延々「凄い」「感動」と言わせてるだけ』ってのが何であるかって正にコレの為だよ。社会性がある媒体ならば「社会が凄いと言うから俺もその波に乗りたい!乗り遅れたくない!」と言う欲求を突き動かす。そして乗った後は、「こいつは凄いぜ!」と宣伝者に回っちゃう。正に今ここでこうやってしゃべってる我々自身の事だ(大笑)。わしらはシッカリとハメられてんのよ。
T/けどそれを悔しいと思いつつも、やめられないんよな(笑)。アルファに完敗。ちーとばかし物言いに尊大な所があったりして鼻についたりするけれど、今時「本気で理想を追う会社」だからこその態度なんやも知れへんし。貴重な存在だよ。
は/うむ。てな訳で、「ガンパレについて」とゆーより「アルファシステムと言う会社について」みたいな対談になっちゃったけど、今回はこんなトコかな。いやはや、お疲れ様です。ここまで読んで下さった読者様にもお礼を。
T/はたして「読み物」として面白いのかどうか疑問だが、今回のは。それに事後注意になってしまうが、上記のお話はそれこそまさに『23人』の様に、与えられた情報から生まれた他者の仮定と自らの推論から打ち立てた説なので、「上記文章が絶対真理!」とは言わんです。ただ、客観的にこの『ガンパレード・マーチ』とゆー作品を見てると、どうもそうらしい、って感じなんよ。難解で済まんなぁ。
は/じゃあ次の紹介ゲームはちょっと予定変更してライトに行きますわ。S社の『S』とゆーシューティング。これもガンパレ同様にまったく宣伝されていない為知名度は限りなくゼロなんやけど、新しい事をしよう!とゆー気概に溢れたゲームなんよ。
T/うむ。有馬と語るがいい。俺はまた小難しい話ん時にでも現れるわ(笑)。
は/御苦労さんですー。